栃木県の結婚式

結納の儀について

栃木県の結納の儀は、地方によっては、カタメ(固め)または、タルイレ(樽入れ)と呼ばれています。

結納当日に、仲人が、婿方から、結納品を嫁方へ持って行きます。その際、結婚式の日取りなどが話し合われることになります。
この時、婿方から持参した角樽1升が賄われ、そのうち半分を嫁方で飲み、残りの半分は、婿方に帰ってから飲むというのがしきたりでした。

それで嫁方では、この残り半分の酒と共に、麻昆布、勝男節と袴代(半返し)を返しました。

しかし最近では、結納金だけで済ませることも少なくありません。

結婚式披露宴について

栃木県の結婚式披露宴は、ホテルウエディングを選ぶカップルが多いと言う特徴があります。

そもそも、栃木県自体が、伝統的な街並みと、木戸川温泉、塩原温泉などの有名な温泉も多く、観光地として有名な土地柄であることから、ホテルの数も多く、遠方からの招待客も温泉旅行も兼ね合わせて来ることが出来るという点を配慮してのことのようです。

また、那須高原には、リゾートホテルが満載ですので、豊かな緑の中で出来る、リゾートウエディングも人気があります。
また、土地柄、披露宴の料理には、那須牛などの高級食材や地元の新鮮な食材を使った料理でもてなす特徴が見られます。

結婚式披露宴に招待するゲストや、人数は?

栃木県の結婚式披露宴のゲストは、一味変わっています。

結婚式を終えた披露宴やパーティーに、新郎新婦の親族や友人職場の人を呼ぶことに加えて、実家のご近所さんをそのゲストとして招待する習慣があるのです。

結婚式という人生の門出を、実家のご近所さんにも見てもらい、皆で見守って祝ってもらえるのは、一層感動的な一幕と言えます。

引き出物の内容や数について

栃木県の引き出物の特徴の一つとして引き出物に変わった種類が含まれていることをあげられるます。栃木県では、結婚式の引き出物にかつお節と赤飯が欠かせないのです。

なぜ、かつお節と赤飯なのかと言いますと、まず赤飯はめでたい赤と、邪気を払う食べ物としての二面性を兼ね備えいえうので、取り入れられているのです。

加えて、かつお節は本来、背中の部分を雄節、背中の部分を雌節と呼ぶことから、「夫婦一対となり、永久に共にある」と言う願いを込め、偉ばれているようです。

その他、地域独特の儀式やしきたり

栃木県の地域独特のしきたりの一つは、結婚式当日、式場に向かう前に、新婦が近隣に挨拶回りをするということです。

また昔は、嫁が結婚式を挙げる、婿方の家に近ずいてきたら、「嫁さんが来た」と一斉み連呼して大声で呼ばわることが習慣でした。

その後、嫁は馬から降りて、竹竿を半紙で巻いて、水引で結んだ杖を持って婿の家に向かいます。

玄関には、婿方の親族代表が家紋の入った提灯を持っているので、嫁方の代表が持って来た家紋入りの提灯と交換するしきたりがありました。

現在では、ほとんど見られなくなった光景です。