- 2015年05月17日
- 沖縄の結婚式事情
結納の儀について
一般的に結納は床の間で行われる場合が多いようですが、沖縄では多くの家庭が床の間に仏壇を置いているため、仏壇の前で執り行う「仏前式」をとっているケースが多くあります。
最近では挙式をあげる結婚式場やホテルで挙式前に結納を行い、そのまま挙式へと移るケースも増えています。
また沖縄では潮の満ち引きを重視する風潮が残っており、特に伝統・文化を重視する家柄では今でも干潮から満潮にかけた時間帯で行われています。
結婚式披露宴について
沖縄では披露宴の開催場所としてレストランを選ぶケースはほとんど無く、多くの場合がホテルや結婚式場で行われます。
また自身が沖縄出身ということもありこれまで意識したことはありませんでしたが、自身の結婚式へ東京の友人を招待した際、最も驚かれたのが式場の円卓です。
沖縄の式場では中華料理店のように円卓の中央がターンテーブルになっており、そこに料理が盛られた大皿が置かれ、ターンテーブルをまわして各自が料理をとっていきます。
この方式は披露宴に招待する人数にも関係しているようです。
結婚式披露宴に招待するゲストや、人数は?
沖縄での披露宴は、本土の披露宴と比べ招待する人数が格段に多く、150名規模の披露宴は小規模な方で、多くの場合が200名~250名程度招待します。
なかには300名を超える結婚式もあります。
これだけ多くの参加者を呼ぶのにはお祝儀に包む金額も関係しているようです。
結婚式披露宴にかかる費用について
結婚式にかかる費用は200万円~300万円程度です。一人あたりお祝儀に包む金額が一万円程度なので、余程贅沢な演出をしなければプラスマイナス0で挙式を終えることができます。
また沖縄では結婚式場で披露宴をあげるのかホテルであげるのかで披露宴にかける金額が大きく異なります。ホテルで開催される結婚式と聞けば、「こだわった結婚式」という印象を持たれます。
ご祝儀について
沖縄では友人や職場の同僚であれば一万円、兄弟や従兄弟など近い関係の場合は三万円包むといったように本土の結婚式と比べて金額が低いのが特徴です。
一人あたりの金額が低い分、披露宴に招待する人数を増やすケースが定着したようです。
引き出物の内容や数について
一人あたりのお祝儀に包む金額が一万円なので、引き出物は千円前後のお菓子やバームクーヘンが多いです。
なかには年配向け、若い世代向け、子供向けで引き出物の内容を変えているケースもあるようです。また年配の方には琉球ガラスのコップやお皿が人気なようです。
二次会について
二次会は披露宴に出席した人の約3割~4割の方が出席します。二次会の会場までは、披露宴会場やホテルがバスを手配してくれるケースもあり、披露宴が終わるとそのままバスに乗り込み二次会場へ移動します。
カフェレストラン等で二次会を開く場合もありますが、最近ではクラブやイベント会場で二次会を開催するケースが増えてきたように感じます。
結婚式の後のしきたりや風習
結婚式後はほとんどの場合、特別に何かを行うことはなく、結婚式が終わればそのまま終了といった感じです。特に仲の良い友だち関係であれば結婚式後に改めて飲み会を開いて妻や夫を紹介する場合もあるようですが、風習と言えるほど定着しているわけではありません。
その他、地域独特の儀式やしきたり
沖縄では招待状の返信用のはがきは入れる習慣がありません。
披露宴が終盤に差し掛かると「唐船ドーイ」という曲が流れ始め、舞台に向かって一斉に走り出し、最後は年配の人も若い人も関係なく舞台にあがって伝統的な踊り「カチャーシー」を踊ります。本土の方で初めて沖縄の結婚式に出席した際は驚かれるかもしれませんが、席に座ったままだと「しらけた人」として見られるので注意が必要です。
またもう一つ特徴をあげるとすれば服装です。比較的カジュアルな服装をしている方が多く、「かりゆしウェア」と呼ばれるアロハシャツに似た柄の服装で出席する人も最近では増えてきました。