三重県の結婚式

結納の儀について

三重県では、結納のさいに支度金として渡すお金は、「小袖料」または「衣服料」と呼ばれ、80万円から100万の場合が多くなっています。
「小袖料」「衣服料」の呼び名の由来は、やはり嫁入り衣装や持参する着物にお金がかかったことからでしょう。

伊勢地方では、結納品に、ネックレスや傘、履物のセット、足袋や下駄など、和装小物がプラスされることもあります。
上野市の周辺では、「五福」につながる「呉服」を加えるしきたりもあります。

結納の際には、「向かえ傘、向かえ下駄」と呼ばれる傘・履物を、それぞれ天気用と雨降り用の二種類準備して持参するのが三重県の特徴です。

結婚式披露宴について

三重県での結婚披露宴は、他府県と同様、ホテルや結婚式場で行われる事が多いです。
挙式や披露宴にかかる費用は、新郎方が6割、新婦方が4割負担するパターンが一番多いといわれています。

お色直しも、一回ではなく、ウエディングドレスから色打ち掛け、カクテルドレス、振袖など、数回も行うこともあります。
松阪地方では、三重県の他の地域よりも、披露宴や引き出物に予算をかける家も多いといわれています。

結婚式披露宴に招待するゲストや、人数は?

 

ご祝儀について

 

引き出物の内容や数について

三重県では、親戚や、上司・恩師などの来賓には5品程度を組み合わせて引出物としています。

友人にも同じ品数の引き出物を用意する場合と、品数を減らして、4品では縁起が悪いため3品の場合があります。
中身は海苔などの日持ちする食品、陶器のセットなどがよく選ばれます。

引き菓子には、鶴亀や梅をかたどった和菓子が用意されることが多いですが、最近ではバウムクーヘンなどの洋菓子も人気があります。

三重県では、松阪牛や伊勢海老などの高級食材や、志摩の真珠養殖産業など、地元の名産品を引き出物に利用することも多く、派手な結婚式で有名な名古屋とも地理的に近いため、全体的に費用も高めになる傾向があるようです。

その他、地域独特の儀式やしきたり

三重県の少し変わった伝統・しきたりには次のようなものもあります。

「引き出物とは別に、塩鮭、フルーツ等の食品を、自分の親戚に配る」

「三重県の明治時代から昭和の初期にかけての戸籍を調べてみると、離婚と再婚の頻度が非常に高かった」

「志摩地方では、昭和初期まで、妻の方が年上のカップルが多かったが、昭和40年代に入ると全国平均と同じように男性が年上のカップルが多くなっていた」

「伊賀地方の言い伝えで、結婚すると必ず男女の間にはいざこざが起きる。第三者に仲裁してもらう必要があるから、仲人と立てたほうがよいといわれている」